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弾かない練習 その2

maikolucky

更新日:11 時間前




弾かない練習ということですけれども、まず「練習というのはいつもピアノを弾いてするもの」ということが大前提としてあって初めて「弾かない練習」が存在します。常々「弾かない練習」をしてたまに「弾いて練習」では残念ながら弾けるようにならないし曲も仕上がらないんです。ですので、普段はいつもピアノを弾きながら一生懸命練習している人に今日のブログを届けたいと思います。


今回は頭の中で練習する事についてです。

初めて見た楽譜を譜読みする時ではなくて、少し練習をしてどんな音が書いてあるのかわかるようになっている段階での話です。


そもそも練習で必要なこととは何だろう?と考えたら、こんなことに行き着きました。


①どんな風に弾くのか(←弾かない練習)

②それは実際に音になるのか(←弾く練習)


だいぶざっくりですけれど、大きく分類すると私はこの2点だと思います。①は頭の中の話。②は体を使って音を出すところの話なのでピアノを弾きながらの練習が必ず必要なところです。難しいパッセージを何度も弾いて手に覚えさせたり、より良い身体の使い方を模索したりすることは②のことです。


①どんな風に弾くのか。何を楽譜から読み取るのか。②より実際こっちの方が最後までずっと難しいのだと思っています。ピアノのないところで楽譜と向き合うことでも勉強できるのが①です。例えば電車の中などピアノのないところで楽譜を眺めるとハッと気がつくことがあったりします。(もちろん電車より静かなところの方がいいのですけれどね…!)


楽譜とにらめっこしながら、頭の中で音楽を鳴らしてどういう風な音楽なのか、自分の頭の中でその曲はどんな感じで鳴るのか、それとしっかり向き合って曲を考えることは立派な、大事な、そしてかなり高度な練習過程です。

例えば、そのピアノ曲が弦楽四重奏で書かれていたとしたら…?とか、歌手とピアノの曲だったら…?とか、もしこれが交響曲だったらこの左手は何の楽器が弾くかな…?とか楽譜を見ながら頭の中で音を想像します。このメロディが管楽器だったらどこで息をするだろう、と考えるのもフレーズを意識する上で良い気づきがありそうです。こういうことは、ピアノを弾く練習ばかりしたからといって得られる気づきではありません。


全く別の方法としては、楽譜を絵のように眺めるという方法もあります。黒々としたところ、白っぽいところ、あまり動きのないところ、たくさん飛んでいる、同じ音型がある、右手と左手の絡み方など楽譜を絵のように見ると、また違う角度からの気づきがあったりします。


①楽譜の中に何を見つけて、それをどうしたいか。どんな風に表現してどんな音で奏でたいのかを考える。

②それに向けて実際に音を出して練習する。

表現したい方向が自分の中で一旦決まったとしても、実際に音を出したら「違った。変えよう…」ということは常にあると思います。でもそうしていろいろやってみながら、自分にしっくりくるものを探していくのが練習だと思います。


音楽を学んで奏でるって尊いなぁと思います。役に立たないとか言われますけど、音楽を考えて磨いていくことって自分磨きなんだから尊いに決まってるんです。


さぁ、今日もHappy Practicing!






 
 
 

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