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想像力

maikolucky

私は音を出す時に想像力を目一杯使います。わざわざ想像力を使うというより、むしろそれが普通になっています。ですから必然的に生徒さんにもそのイメージを伝えて、想像しながら音を出してもらいます。まずいつもよく話すことは、ピアノを弾いたらその音の波は空間をどっちの方向に進むのか、です。プールの中(水面の下)で水を押したら水中を波が進み、向こうの人は水圧を感じます。それと同じように空気中を音の波が進みます。音の波は、時にはボールが跳ね返るように音が床で跳ね返ることもあるし、湯気が立ち上るようにピアノから音が上に広がっていくこともあるし、水に入れたドライアイスから白煙が床を這っていくように音が床を広がって行くこともあります。それを「プールの中の波」と同じように、空気中を音の波が動いて行く様子として想像するのです。力が入ってしまう生徒さんにはボールを投げる時の身体を思い出してもらいながら和音を弾いてもらいます。他のことをしている時には自然にできている体の動きをピアノを弾く時に応用してもらうことで、生徒さんにとってはどうしたらいいのかが理解しやすくなると思っています。ボールを投げる、ドアノブを回すなどすでに知っている体の動きを想像しながらピアノを弾く。今そこに欲しい音はどんな音なのか、それに合う音を出すために体は無理をしていないか、この2つの間を想像力でつなげていくのです。



 
 
 

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