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3月と4月と5月

maikolucky

なかなか忙しい3月と4月を過ごしゴールデンウィークまでを駆け抜けました。ほっと一息ついています。3月はまず初旬に東京に行きました。3年ぶりに飛行機に乗ったのが嬉しすぎて(飛行機大好き)、まるで初めて飛行機に乗った人のように興奮し、途中で興奮疲れから寝落ちし、着陸の衝撃で起きました。


今回の旅の目的は

①友達に会うこと

②演奏会に行くこと

でした。


2泊3日の旅で1日に一人ずつ3人の友達に会えました。18年ぶりくらいで会えた友達もいて、とても嬉しく、みんなそれぞれの人生を歩んでいていろいろなお話がきけたことが刺激的でした。


演奏会は、1日目はオペラシティであったプレトニョフのピアノソロリサイタルに行きました。ロシア人というと私の思う典型はすさまじいテクニックと体力で圧倒的な演奏をするイメージが強いのですが、プレトニョフは会場中が息を呑むような弱音(ppp)の美しさが際立ち、達観したような穏やかさがあり、激しい曲ももちろんありましたが激しさの中でも美しさを失わない、そういう演奏でした。体の使い方も本当に無理がなく、この境地まで来ると本当にすごいなぁと山の頂上を麓から眺めるような気持ちでした。演奏を聞いて心動かされる、こういうのを超一流の演奏会って言うのだなと心から思いながら帰りました。


2日目はまた同じオペラシティで、今度はカウンターテナーのフィリップ・ジャルスキーを聞きに行きました。この人が生で聞きたくて!!前からファンなんです。今回のツアーではエメーケ・バラート(ソプラノ)とアンサンブル・アルタセルセという古楽器の楽団と一緒に来日しました。この演奏会のすばらしかったことと言ったら!最後は感動して涙が出ました。声がすでに美しいからそれだけでもうっとりするのに、その声で物語を表現する力がこれまたすごいのです。ジャルスキーと声質が似ているように感じたエメーケ・バラートもアンサンブル・アルタセルセもすばらしく、バロックの楽しさを心から堪能しました。2日続けて感動で体を震わせる幸福を噛み締めながら会場を後にしました。東京に行った甲斐が本当にありました!ちなみに、ジャルスキーのコンサートの方はNHKのカメラが入っており、クラシック倶楽部で5月31日に放送予定だそうです。


この旅行の後、3月は九響のオーディションが4つと、ソプラノの西口彰子さんとユメニティ直方で日蓮宗の大きな行事でコンサートがありました。西口彰子さんは私と同じ東京藝術大学ご出身でアメリカやイタリアでもお勉強されたのですが、同時に日蓮宗のお坊様でもあるという異色のソプラノ歌手です。今回のコンサートのために東京からいらっしゃいました。これまでに何度かご一緒したことがあるのですが、明るく聡明で楽しい方です。


4月は大学が始まり、また日常生活が戻ってきた中、九響のホルン首席のオーディションがありました。伴奏が難しめだったこともありかなりの緊張とプレッシャーを感じながらこの日を迎えました。前のエントリーで書きましたが、オーケストラオーディションの伴奏は就職試験を手伝うことなのでかなりプレッシャーを感じます。とりあえず無事に終えてほっとしました。


5月は頭からケーブルテレビJCOMの番組に出演するので撮影がありました。慣れない撮影に緊張。インタビューされてドギマギ。かなり面白い体験となりました。放送は福岡市のみとなるようで、放送された内容は後にこの番組のYoutubeチャンネルにアップされるそうです。アップされたらまたお知らせします!ゴールデンウィークには博多どんたくの日に中洲の貴賓館前でヴァイオリンの西川のばらさんとヴィオラの田中茜さんとご一緒に演奏しました。とても素敵な演奏をされるお二人とご一緒できて嬉しい限りでした。晴れたのですごい人出となり、私たちの演奏にもたくさんの方が足を止めてくださいました。もしお聞きくださった方がこれをお読みでしたら、ありがとうございました!

ゴールデンウィーク中にはもう一つ、ソロで短いコンサートをしました。私は伴奏や室内楽を勉強してきてそういうことをメインにピアノを弾いているので、人様に聞いていただけるほどのソロが弾けるのか何ヶ月も一人でうじうじと悩み、直前までやっぱりやめようかなどと迷いましたが、遠いアメリカから友人が励まし続けてくださったり高校の時に習っていた恩師が背中を押してくださったりして、とうとう「とにかくやってみよう」と決心し、お知り合いばかりにお声をかけ少人数のお客様に聞いていただきました。アメリカで経験したホームコンサートのような感じを目指したので、思い通りのコンサートになりました。お客様に直接聞いていただく演奏の場はいつもながら本当に学びが多く、今回もうまくいったことから全然ダメで落ち込むようなことまでいろいろたくさんありました。やはり私は演奏を続けていかないと音楽家として成長が止まってしまうと感じました。また皆様に聞いていただける機会を作って頑張っていきたいと思います。どうぞこれからもよろしくお願いいたします。






 
 
 

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